加齢黄斑変性の初期症状とは?見逃されやすい目の変化を解説|幕張久木元眼科|千葉県千葉市の白内障手術、緑内障、糖尿病網膜症

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医療コラム

加齢黄斑変性の初期症状とは?見逃されやすい目の変化を解説|幕張久木元眼科|千葉県千葉市の白内障手術、緑内障、糖尿病網膜症

加齢黄斑変性の初期症状とは?見逃されやすい目の変化を解説

「最近、文字がゆがんで見える」「視界の中心がぼやける」「片目だけ見え方がおかしい」・・・こうした症状に心当たりはありませんか?

これらは加齢黄斑変性の初期症状かもしれません。

加齢黄斑変性は、視力の中心を担う「黄斑」という部分に異常が起こる病気です。放置すると進行し、日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。しかし、初期段階では症状が片目だけに現れることが多く、もう片方の目で補ってしまうため、気づきにくいという特徴があります。

この記事では、東京医科歯科大学病院で長年黄斑疾患の診療に携わってきた経験をもとに、加齢黄斑変性の初期症状や見逃されやすい目の変化について詳しく解説します。早期発見のためのセルフチェック方法や、老眼との違いについても分かりやすくお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

加齢黄斑変性とは?黄斑の役割と病気のメカニズム

加齢黄斑変性を理解するには、まず「黄斑」という部分の役割を知ることが大切です。

黄斑は、網膜の中心部に位置する直径約2mmの小さな領域です。この部分には視細胞が密集しており、細かいものを識別したり、色を見分けたりする働きを担っています。つまり、黄斑は「視力の要」とも言える重要な場所なのです。

加齢黄斑変性は、この黄斑部に老化による変化が起こり、視機能が低下する病気です。

滲出型と萎縮型の違い

加齢黄斑変性には「滲出型」と「萎縮型」の2つのタイプがあります。

**滲出型**は、黄斑の下にある脈絡膜から異常な新生血管が発生するタイプです。この血管は非常にもろく、血液や液体成分が漏れ出すことで、網膜にむくみや出血が生じます。進行が早く、急激に視力が低下することが特徴です。日本人に多いタイプで、加齢黄斑変性全体の約85%を占めます。

一方、**萎縮型**は、黄斑の組織が徐々に薄くなり、視細胞が少なくなっていくタイプです。進行は比較的ゆっくりですが、現時点では有効な治療法が限られています。

発症のメカニズム

加齢黄斑変性の発症には、老化による網膜の老廃物処理機能の低下が関係しています。

年齢を重ねると、黄斑部に「ドルーゼン」と呼ばれる老廃物が蓄積します。これが網膜の細胞や組織に異変をきたし、最終的に新生血管の発生や組織の萎縮につながると考えられています。紫外線への長期曝露、喫煙、遺伝的要因、生活習慣なども病気の進行を促進する要因とされています。

見逃されやすい初期症状・・・こんな見え方に注意

加齢黄斑変性の初期症状は、日常生活の中で「年のせいかな」と見過ごしてしまうことが少なくありません。

しかし、早期発見が視力を守る鍵となります。

物がゆがんで見える(変視症)

最も特徴的な初期症状が「変視症」です。直線が波打って見えたり、格子状のものが曲がって見えたりします。例えば、新聞の文字の行が波打つ、窓枠が曲がって見える、タイルの目地がゆがむといった症状です。

この症状は、黄斑部にむくみや出血が生じることで、網膜の表面が不均一になるために起こります。

中心部がぼやける・暗く見える

視界の中心部分がぼやけて見えにくくなったり、グレーや黒っぽく見えたりする症状も初期段階から現れることがあります。

「見たいものの中心が見えない」「読書中、文字の真ん中が抜けて見える」といった訴えが多く聞かれます。進行すると、中心部が完全に暗くなり、真っ黒な盲点(暗点)として認識されるようになります。

色の見え方が変わる

黄斑は色覚を担う重要な部分です。そのため、加齢黄斑変性では色の識別が困難になることがあります。特に青や紫などの寒色系の色が見分けにくくなり、全体的に黄色や茶色がかって見えるようになります。

この変化は徐々に起こるため、自分では気づきにくいのが特徴です。

片目だけの症状

加齢黄斑変性は、多くの場合、最初は片目だけに症状が現れます。

日常生活では両目で物を見るため、健康な方の目が補ってしまい、異常に気づきにくいのです。そのため、発見が遅れることが少なくありません。利き目でない方の目に症状が出た場合は、特に見逃されやすい傾向があります。

だからこそ、日頃から片目ずつ見え方をチェックする習慣が大切です。

老眼との違い・・・どう見分ける?

「最近、近くが見えにくくなった」という症状は、老眼と加齢黄斑変性の両方で起こり得ます。

しかし、両者には明確な違いがあります。

老眼の特徴

老眼は、水晶体の弾力性が低下し、ピント調節機能が衰えることで起こります。近くのものが見えにくくなる、小さな文字が読みづらくなるといった症状が特徴です。老眼鏡をかけることで、はっきりと見えるようになります。

また、老眼では物がゆがんで見えることはありません。

加齢黄斑変性の特徴

一方、加齢黄斑変性では、眼鏡をかけても視力が改善しないことが多いです。物がゆがんで見える、中心部が暗く見えるといった症状は、老眼では起こりません。

また、加齢黄斑変性の一種である核白内障では、一時的に近視が進行し、老眼鏡が不要になることがあります。「老眼が治った」と喜ぶ方もいますが、これは病気のサインかもしれません。

見分けるポイント

以下のような症状がある場合は、老眼ではなく加齢黄斑変性の可能性があります。

  • 眼鏡をかけても見え方が改善しない
  • 直線が曲がって見える
  • 視界の中心部が暗い、欠けている
  • 片目だけ症状がある
  • 色の見え方が変わった

これらの症状に心当たりがある場合は、早めに眼科を受診することをおすすめします。

アムスラーチャートで自己チェック・・・早期発見の第一歩

加齢黄斑変性の早期発見には、「アムスラーチャート」を使った自己チェックが有効です。

アムスラーチャートは、格子状の線が描かれた図表で、黄斑部の異常を簡単にチェックできるツールです。

チェック方法

以下の手順で、ご自身でチェックを行ってください。

  • 良好な照明の下で行う
  • チャートを30cm程度離して見る
  • 普段使っている眼鏡やコンタクトレンズを装用したまま行う
  • 片目ずつチェックする(もう片方の目は手で軽く覆う)
  • チャート中央の黒い点を見つめる

異常のサイン

以下のような見え方がある場合は、加齢黄斑変性の可能性があります。

  • 格子の線が波打って見える
  • 線が曲がって見える
  • 一部の線が見えない、欠けている
  • 中心部がぼやける、暗く見える

このような症状があれば、すぐに眼科を受診してください。

定期的なチェックの重要性

アムスラーチャートによるセルフチェックは、週に1回程度行うことをおすすめします。特に50歳以上の方、家族に加齢黄斑変性の方がいる場合、喫煙習慣がある方は、定期的なチェックが大切です。

わずかな変化も見逃さないことが、視力を守る第一歩になります。

幕張久木元眼科での診断と治療・・・専門的なアプローチ

当院では、加齢黄斑変性の早期発見と適切な治療選択を重視した診療を行っています。

精密検査による正確な診断

加齢黄斑変性の診断には、複数の画像検査を組み合わせた多角的な評価が必要です。

当院では、視力検査や眼底検査に加え、以下の検査を実施しています。

  • **眼底写真・自発蛍光写真**・・・黄斑部の状態を詳細に記録
  • **OCT(光干渉断層計)**・・・網膜の断層像を撮影し、むくみや出血を確認
  • **OCTアンギオグラフィー**・・・造影剤を使わずに新生血管を評価

これらの検査により、滲出型と萎縮型を正確に見極め、病変のタイプや進行度を把握します。過去のデータと比較することで、病状の変化を的確に捉えることが可能です。

抗VEGF硝子体内注射による治療

滲出型加齢黄斑変性に対しては、抗VEGF薬による硝子体内注射を基本治療として行っています。

この治療は、新生血管の増殖を促すVEGF(血管内皮増殖因子)という物質の働きを抑えることで、新生血管の発生や成長を抑制します。視機能の低下を抑え、場合によっては視力の改善も期待できます。

当院では、病変のタイプ、再発の有無、全身状態などを総合的に判断し、患者さん一人ひとりに適した薬剤や治療間隔を検討します。治療は日帰りで行うことが可能です。

継続的な経過管理

加齢黄斑変性は、一度の治療で完結する病気ではありません。

治療後も定期的な検査を行い、再発や病状変化を早期に察知することが重要です。当院では、「見え方が変わってきた」「ゆがんで見える」「中心が暗く感じる」といったわずかな変化も見逃さない体制を整えています。

他院で治療中の方の継続管理やご相談にも対応していますので、お気軽にご相談ください。

予防と生活習慣・・・今日からできること

加齢黄斑変性の発症リスクを減らすには、日常生活での予防が大切です。

禁煙

喫煙は加齢黄斑変性の発症リスクを高めることが分かっています。喫煙している方は、禁煙を心がけましょう。

紫外線対策

太陽光、特に青色光は黄斑の老化に関係すると言われています。屋外ではサングラスや帽子を着用し、目を守りましょう。また、パソコンやスマートフォンのブルーライトも長時間の使用は控えることが望ましいです。

バランスの良い食事

抗酸化ビタミンやミネラルを摂取することが、進行リスクを低減させることが分かっています。

以下の栄養素を含む食品を積極的に摂取しましょう。

  • **ビタミンA**・・・人参、ニラ、ほうれん草
  • **ビタミンC**・・・ピーマン、ブロッコリー、キウイ、いちご
  • **ビタミンE**・・・アーモンド、大豆、玄米
  • **ルテイン**・・・ほうれん草、ブロッコリー、卵黄
  • **オメガ3脂肪酸**・・・青魚、くるみ

定期的な眼科検診

40歳を過ぎたら、症状がなくても定期的な眼科検診を受けることをおすすめします。早期発見が視力を守る最も確実な方法です。

まとめ・・・早期発見が視力を守る鍵

加齢黄斑変性は、視力の中心を担う黄斑に異常が起こる病気です。

初期症状は見逃されやすいですが、物がゆがんで見える、中心部がぼやける、片目だけ見え方がおかしいといった変化に気づいたら、すぐに眼科を受診することが大切です。アムスラーチャートを使った定期的なセルフチェックも、早期発見に役立ちます。

幕張久木元眼科では、OCTやOCTアンギオグラフィーなどの精密検査により、加齢黄斑変性を正確に診断し、抗VEGF硝子体内注射をはじめとする適切な治療を提供しています。治療後も継続的な経過管理を行い、再発や病状変化を早期に察知する体制を整えています。

「見える毎日」を守るために、少しでも気になる症状があれば、我慢せずにご相談ください。

視界の異変を感じたら、早めの受診が視力を守る第一歩です。

著者情報

幕張久木元眼科 院長 久木元 延行

久木元 延行

経歴

獨協医科大学 医学部医学科卒業

東京医科歯科大学病院 臨床研修医

東京医科歯科大学 眼科学講座 入局

東京都立広尾病院 眼科

東京医科歯科大学病院 眼科

東京都立多摩総合医療センター 眼科

東京医科歯科大学病院 眼科

– 白内障・屈折矯正外来 主任

– 糖尿病網膜症専門外来

– 医療安全管理リスクマネージャー

幕張久木元眼科開院

資格

日本眼科学会認定眼科専門医

水晶体嚢拡張リング認定医

難病指定医

ボトックス認定医(眼瞼痙攣、斜視)

光線力学療法認定医

所属学会

日本眼科学会

日本眼手術学会

日本白内障屈折矯正学会

日本網膜硝子体学会

日本糖尿病眼学会