冬の暖房でドライアイが悪化する理由と今すぐできる対策とは|幕張久木元眼科|千葉県千葉市の白内障手術、緑内障、糖尿病網膜症

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医療コラム

冬の暖房でドライアイが悪化する理由と今すぐできる対策とは|幕張久木元眼科|千葉県千葉市の白内障手術、緑内障、糖尿病網膜症

冬の暖房でドライアイが悪化する理由と今すぐできる対策とは

冬の暖房がドライアイを引き起こす理由

寒い季節になると、「目が乾く」「ゴロゴロする」「疲れやすい」といった症状を感じる方が増えます。

実は、冬の暖房環境はドライアイを引き起こしやすい条件が揃っているのです。

冬は外気の湿度が低い上に、暖房を使用することでさらに室内の湿度が下がります。乾燥した空気は、肌がカサカサになるのと同じように、目からも水分を奪っていきます。エアコンやファンヒーターなどの暖房器具を長時間使用すると、室内の湿度は30%以下になることも珍しくありません。

低湿度の環境では涙の蒸発が亢進し、目の表面を保護する涙の層が薄くなってしまうのです。

さらに、エアコンやヒーターから出る温風が直接目に当たると、涙の蒸発がさらに加速します。冬は外の冷たい風に加えて、室内でも暖房の風にさらされることで、目は常に乾燥のリスクにさらされています。

特にデスクワークをされる方は、エアコンの吹き出し口の真下に座っていることも多く、知らず知らずのうちに目に負担をかけていることがあります。

涙の構造とドライアイのメカニズム

ドライアイは「乾性角結膜炎」とも呼ばれる目の疾患です。

涙の分泌量が減少したり、涙の質が低下することで、目の表面を保護する涙の層が不安定になります。涙の安定性が悪化することで、角膜や結膜に傷がつくこともあります。現在、日本では推定2000万人以上がドライアイに悩まされており、まさに現代病の一つと言えるでしょう。

涙の3層構造と役割

涙は単なる水分ではありません。

実は、涙は「油層」「水層」「膜型ムチン」という3つの層から構成されており、それぞれが重要な役割を果たしています。最も外側の油層は涙の蒸発を防ぎ、中間の水層は目の表面に栄養を供給し、最も内側の膜型ムチンは涙を目の表面に均一に広げる働きをしています。

このバランスが崩れると、涙が蒸発しやすくなったり、目の表面に均一に広がらなくなったりして、ドライアイの症状が現れるのです。

ドライアイの2つのタイプ

ドライアイは大きく2つのタイプに分類されます。

1つ目は「涙液減少型ドライアイ」で、涙そのものの分泌量が減少するタイプです。加齢や自己免疫疾患などが原因となることが多く、涙腺からの涙の分泌が少なくなります。

2つ目は「蒸発亢進型ドライアイ」で、涙の質が変化して蒸発しやすくなるタイプです。近年注目されているのが「BUT短縮型ドライアイ」と呼ばれるタイプで、涙の量は十分あるのに、涙の層が不安定ですぐに破壊されてしまうという特徴があります。

パソコン作業が多いオフィスワーカーやコンタクトレンズ装用者に多く見られます。

冬場に悪化しやすい3つの「コン」

ドライアイは、患者さまの生活スタイルや環境にも、大きく影響を受けていることが分かりました。

ドライアイによるつらい症状を和らげるためには、悪化要因を減らす取り組みも重要です。

エアコン

低湿度や低温は、涙の蒸発を亢進させるのでドライアイを悪化させます。

冬場になるとドライアイが悪化するのはそのためですが、冬以外でも、エアコンの効き過ぎや送風を直接受けるような環境はよくありません。室内の湿度は50〜60%が理想です。加湿器がない場合は、濡れタオルや洗濯物を室内に干すだけでも効果があります。

コンタクトレンズ

他の悪化要因としてはコンタクトレンズがあります。

コンタクトレンズは、薄い涙の膜をレンズの表面と裏側の2つの層に分けてしまいます。本来の膜よりも薄くなった涙の層は、より不安定な状態となるので、ドライアイが悪化してしまうと考えられます。

コンピュータ

さらに近年影響が明らかとなっているのが、コンピュータに代表されるVDT作業です。

コンピュータ作業を日常長く行う方では、ドライアイが生じやすくなることが分かっています。パソコンやスマートフォンを見続けると、まばたきの回数が通常の3分の1程度にまで減少することが知られています。

まばたきは涙を目の表面に均一に広げる重要な役割を果たしているため、その回数が減ると目の乾燥がさらに進行します。暖房による乾燥とまばたき減少の相乗効果で、冬はドライアイのリスクが特に高まるのです。

今すぐできるドライアイ対策

冬の暖房環境でもドライアイを防ぐための具体的な対策をご紹介します。

加湿器で室内湿度を50〜60%に保つ

室内の湿度管理は、ドライアイ予防の最も基本的な対策です。

室内の湿度は50〜60%が理想です。加湿器を使用することで、涙の蒸発を防ぎ、目の表面を保護することができます。加湿器がない場合は、濡れタオルや洗濯物を室内に干すだけでも効果があります。

暖房の風を直接当てない

エアコンの風向きを調整したり、座る位置を変えることで、目への乾燥ダメージを軽減できます。

デスクワークをされる方は、エアコンの吹き出し口の真下に座らないよう工夫しましょう。

意識してまばたきを増やす

パソコンやスマホ作業中は、30分〜1時間ごとに休憩を取り、遠くを見るようにしましょう。

休憩時などに「ぎゅっと閉じてゆっくり開ける」という意識的なまばたきを行うことも効果的です。

人工涙液やドライアイ点眼薬の活用

市販の防腐剤フリーの人工涙液を使うと、目の乾燥を和らげることができます。

ただし症状が続く場合や痛みがある場合は、眼科で診察を受けてください。当院では、フルオレセイン染色などの検査を行い、涙液分泌低下型・蒸発亢進型といったタイプを見極めたうえで、症状に応じた治療をご提案しています。

ホットアイマスクや蒸しタオルで温活

ホットアイマスクや蒸しタオルで目の周りを温める「温活」も効果的です。

涙腺とマイボーム腺を活性化し、涙の量と質を改善します。

睡眠中の乾燥にも注意

寝室も乾燥しやすいため、加湿器を使用したり、アイマスクで目を保護すると良いでしょう。

ドライアイを放置してはいけない理由

「少し乾いているだけ」と放置すると、角膜に傷がついたり、視力の低下を引き起こすこともあります。

目の疲れや異物感が続く場合は、ドライアイ以外の疾患が隠れていることもあるため、早めに眼科を受診しましょう。

ドライアイは多彩な症状を生じさせます。「乾く」という訴え以外にも「ゴロゴロする」「目が開けにくい」「疲れる」という訴えもよく聞かれます。近年の研究によって、ドライアイは「何となく見えづらい」など視機能の異常もきたすことが明らかとなりました。

ドライアイは、失明に繋がる病気ではありませんが、日常生活での不自由を引き起こし、生活の質を落とす疾患であるといえます。

特に40代以降のドライアイは、単なる不快感で終わらず、進行性の目の病気(白内障・緑内障)の悪化因子になり得ます。重度のドライアイは、白内障手術前の眼内レンズの度数を決める検査(角膜形状の測定)の精度に影響を与えます。正確な手術結果を得るためにも、事前のドライアイ治療は必須です。

幕張久木元眼科のドライアイ診療

幕張久木元眼科では、地域の皆さまの「見え方の変化」や「目の不調」に幅広く対応する一般眼科診療を行っています。

ドライアイ、眼精疲労、飛蚊症、ものもらい(麦粒腫・霰粒腫)といった日常的な眼疾患から、早期対応が重要となる網膜疾患まで、丁寧な診察と適切な検査を通じて診断・治療を行っています。

タイプを見極めた治療

当院では、フルオレセイン染色などの検査を行い、涙液分泌低下型・蒸発亢進型といったタイプを見極めたうえで、症状に応じた治療をご提案しています。

治療の基本は点眼治療ですが、必要に応じて涙点プラグなどの処置も実施し、患者さまの生活背景や症状の程度を考慮した治療計画を立てています。

生活背景を考慮した総合的な対応

スマートフォンやパソコン使用による眼精疲労、VDT症候群についても、視力検査・眼鏡調整・生活指導を含めた総合的な対応を行っています。

まばたきの仕方、画面との距離、エアコン環境といった日常生活でできる対策も丁寧に説明しています。

一時的な改善ではなく将来の視機能を守る

当院では、「一時的な症状の改善」だけでなく、将来の視機能を守ることを重視した診療を行っています。

検査結果や治療方針については、できる限り分かりやすくご説明し、患者さまがご自身の目の状態を理解したうえで治療に臨めるよう心がけています。

目の症状は軽く感じられても、背景に疾患が隠れているケースも少なくないため、念のため受診したいという段階からでも安心して相談できる体制を整えています。

まとめ

冬の暖房環境は、室内の湿度低下、暖房の風による刺激、まばたき回数の減少という3つの要因が重なり、ドライアイを悪化させやすい条件が揃っています。

涙は「油層」「水層」「膜型ムチン」という3層構造で目の表面を保護しており、このバランスが崩れることでドライアイが生じます。

対策としては、加湿器で室内湿度を50〜60%に保つこと、暖房の風を直接当てないこと、意識的にまばたきを増やすこと、人工涙液やドライアイ点眼薬を活用すること、ホットアイマスクで温活することが効果的です。

「少し乾いているだけ」と放置すると、角膜に傷がついたり、視力の低下を引き起こすこともあります。目の疲れや異物感が続く場合は、早めに眼科を受診しましょう。

幕張久木元眼科では、フルオレセイン染色などの検査を行い、ドライアイのタイプを見極めたうえで、点眼治療や涙点プラグなど、症状に応じた治療をご提案しています。生活背景や症状の程度を考慮した治療計画を立て、将来の視機能を守ることを重視した診療を行っています。

冬の乾燥シーズンは、肌だけでなく「目のうるおいケア」も大切です。適切な環境づくりと日常のちょっとした意識で、快適な視界を守りましょう。

冬の目の不調でお悩みの方は、幕張久木元眼科へお気軽にご相談ください。

地域のかかりつけ眼科として、安心して受診いただける診療体制を整えています。

著者情報

幕張久木元眼科 院長 久木元 延行

久木元 延行

経歴

獨協医科大学 医学部医学科卒業

東京医科歯科大学病院 臨床研修医

東京医科歯科大学 眼科学講座 入局

東京都立広尾病院 眼科

東京医科歯科大学病院 眼科

東京都立多摩総合医療センター 眼科

東京医科歯科大学病院 眼科

– 白内障・屈折矯正外来 主任

– 糖尿病網膜症専門外来

– 医療安全管理リスクマネージャー

幕張久木元眼科開院

資格

日本眼科学会認定眼科専門医

水晶体嚢拡張リング認定医

難病指定医

ボトックス認定医(眼瞼痙攣、斜視)

光線力学療法認定医

所属学会

日本眼科学会

日本眼手術学会

日本白内障屈折矯正学会

日本網膜硝子体学会

日本糖尿病眼学会