目がぼやける原因6つと症状の見分け方|白内障だけじゃない病気を解説
- 2025年12月11日
- 白内障

「目がぼやける」という症状に悩んでいませんか?
最近、視界がかすんで見えにくい…。
新聞を読んでいると、文字がぼやけて疲れる。テレビの字幕が以前よりはっきり見えない。そんな経験はありませんか?目がぼやける症状は、日常生活の中で誰もが一度は感じたことがあるかもしれません。
「年齢のせいだから仕方ない」と諦めていませんか?
実は、目がぼやける原因は白内障だけではありません。ドライアイ・眼精疲労・ぶどう膜炎など、さまざまな病気が隠れている可能性があります。中には、早期に治療しないと視力低下や失明につながる病気もあるため、注意が必要です。
目がぼやける主な原因6つ
目がぼやける症状には、さまざまな原因が考えられます。ここでは、代表的な6つの原因について詳しく解説します。
1. ストレスによる視力への影響
心身の疲れや睡眠不足などのストレスは、目の健康に大きな影響を与えます。
ストレスにより自律神経が乱れると、目の血行が悪くなったり、ピントの調節機能がうまく働かなくなったりすることがあります。特に現代社会では、仕事や人間関係のストレスを抱える方が多く、知らず知らずのうちに目に負担をかけているケースも少なくありません。
こまめに休憩をとる・趣味や好きなことをする時間を作る・睡眠時間を確保するなど、ストレスを溜めない生活を心がけることが重要です。症状が続く場合は、目の病気が隠れていないか、眼科での検査をおすすめします。
2. ドライアイ
ドライアイは、涙の分泌量の減少や涙の質の低下を引き起こす病気です。
涙は油層・水層・膜型ムチンから成り、それらのバランスが涙の安定性を保っています。この層が不安定になると涙が蒸発しやすくなり、目がかすむ・ゴロゴロする・充血するなどの症状が現れます。角膜表面に傷を伴うこともあります。
原因は、環境要因が大きいとされています。例えば、スマートフォンを見続けてまばたきが減ることや、エアコンで室内が乾燥しがちなことなどです。コンタクトレンズの長時間の装用なども関わっているとされています。
予防法は、目をケアする・まばたきの回数を増やす・コンタクトレンズを正しく装用するなど。改善しない場合は、目薬の使用や眼科の受診を検討してください。
3. 眼精疲労
眼精疲労とは、目のピントを調整する筋肉を酷使したことで調整機能がうまく働かず、休息をとっても目の疲れが回復できない状態です。
近年は、スマートフォンやパソコンの長時間使用により多くの人が眼精疲労に悩まされています。焦点が合わない・視界がぼやける・目の乾き・痛みなどの目の症状に加え、頭痛や肩こり、吐き気など、全身に症状が現れることもあります。
眼精疲労を放置すると、症状が慢性化し日常生活に支障をきたす可能性がある点に注意しましょう。
適度に目を休める・遠くのものを見る・目の周りを温めるなどの対策がおすすめです。
白内障について知っておくべきこと

白内障は、目の中の「水晶体」という部分が濁ってしまう病気です。
白内障の症状と進行
水晶体は、カメラのレンズのように外からの光を集めてピントを合わせる働きをします。本来は透明な組織ですが、白内障により白く濁ってしまうとさまざまな症状が現れます。
初期症状としては、視界がかすむ・まぶしく感じる・ものが二重に見えるなどがあります。進行すると、視力が低下し、日常生活に支障をきたすようになります。
早ければ40代から発症し、80代ではほとんどの人が何らかの白内障の状態にあるといわれています。多くの場合は加齢が原因ですが、紫外線や糖尿病なども原因となることがあります。
白内障のセルフチェック
以下の項目に当てはまるものがないか、確認してみてください。
- 貴方の年齢は50歳以上である
- 新聞を読んでいると疲れる
- 天気によって見えにくく感じる日がある
- 遠くの景色を見たときに左右の目で見え方が異なる
- 日差しの強い場所にいると、異常にまぶしく感じる
- 夜間の月や照明がにじむ
- テレビの字幕や人の顔がぼやける
- 老眼鏡が不要になった
- 眼鏡をあわせたのに3年以内に合わなくなった
当てはまる項目が5個以上の場合、白内障を発症している可能性が高いです。気になる症状がある方は、早めに眼科を受診してください。

白内障手術の選択肢|保険適用と自由診療の違い
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白内障以外の病気にも注意が必要

目がぼやける原因は、白内障だけではありません。ここでは、白内障以外の代表的な病気について解説します。
4. ぶどう膜炎
ぶどう膜とは、眼球を包む脈絡膜・毛様体・虹彩から構成され、血管と色素に富んだ組織です。
ぶどう膜炎は、ぶどう膜に炎症が起こる病気で、細菌・ウイルス・真菌などによる感染や免疫異常などが原因です。目の痛み・かゆみ・視界のかすみ・まぶしさを強く感じる・飛蚊症などの症状を起こします。
片目に起こることもあれば、両目に起こることもあります。原因に合わせた治療が必要で、再発しやすいため、治ってからも定期的な受診が必要です。
5. 細菌性結膜炎
細菌性結膜炎は、細菌の感染が原因で起こる結膜炎です。
結膜とは白目の表面とまぶたの裏を覆っている薄い膜のことで、細菌性結膜炎ではこの部分に炎症を起こし、充血や目やになどの症状が現れます。特に細菌性結膜炎を起こしやすいのは子どもと高齢者で、高齢者の中には慢性的に細菌性結膜炎を繰り返すケースも見られます。
インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌、肺炎球菌などの感染が原因です。発症年齢により原因となりやすい菌に違いがあり、それぞれ異なった特徴があります。
6. コンタクトレンズによる影響
コンタクトレンズの不適切な使用も、目がぼやける原因となります。
長時間の装用や、レンズのケア不足により、角膜に傷がついたり、感染症を引き起こしたりすることがあります。また、度数が合っていないコンタクトレンズを使用していると、目に負担がかかり、視界がぼやけることがあります。
コンタクトレンズは正しく装用し、定期的に眼科で検査を受けることが大切です。
幕張久木元眼科での白内障治療
幕張久木元眼科は、千葉市エリアで白内障手術を数多く行う専門性の高いクリニックです。
当院では、診断から手術・術後ケアまで一貫した白内障治療を行っています。
正確な診断と丁寧な説明
白内障の診断については、視力検査、細隙灯検査、必要に応じて散瞳検査などで正確に判断することができます。
診察時に「どのくらい進んでいるのか」「手術が必要な状態か」を丁寧に説明し、目の状態に合わせた治療方針を提案しています。散瞳検査後は3〜5時間ほど車の運転ができないため、来院時には公共交通機関の利用か、送迎の協力をお願いしています。
日帰り白内障手術

患者さんの負担を最小限にするため、日帰り手術を採用しています。
手術の流れは、角膜の端に2〜3ヶ所、小さな切開をつくり、濁った水晶体を超音波で砕いて吸い出し、透明な人工レンズ(眼内レンズ)を挿入します。現在の白内障手術は切開が2.4mm程度と非常に小さく、出血も少ない安全な治療です。
手術直後〜数日は、細菌感染の予防や点眼治療の継続が必要なため、こまめな経過観察を行い、患者さんの不安を丁寧にサポートしています。
生活スタイルに合わせた眼内レンズ選び
眼内レンズについては、患者さんの生活スタイル・見え方の希望に合わせて選ぶことができます。
単焦点レンズは最も見え方の質(コントラスト)が良いですが、ピントが合う距離は1ヵ所で、眼鏡の併用が必要になることが多いです。多焦点レンズは複数の距離にピントが合い、眼鏡を使う頻度を減らせますが、見え方の慣れやレンズ費用が課題となります。
当院では患者さんごとの生活環境(運転頻度・読書・PC作業など)を丁寧にヒアリングし、最適なレンズ選びをサポートしています。また、保険適応の乱視矯正レンズの取り扱い実績も豊富で、「眼鏡をかけなくても快適に見える状態」を目指した治療を行っています。
手術前後の充実したサポート
手術前は、前日は普通の生活でよく、当日の注意点(洗顔・お化粧・食事など)を分かりやすく説明し、送迎のお願いや薬の服用についても事前に案内しています。
手術後〜1週間は、指示どおりの点眼で感染を予防し、触らない・こすらないよう注意が必要です。日常生活(散歩・家事)は翌日から可能ですが、運転・運動・お化粧・カラーリングは控える必要があります。
患者さんが不安に思うところを事前に解消しながら安心して治療に集中できる環境を整えています。
まとめ|目がぼやける症状は早めの受診を
目がぼやける原因は、ストレス・ドライアイ・眼精疲労・白内障・ぶどう膜炎・細菌性結膜炎など、さまざまです。
「年齢のせいだから」と諦めず、早めに眼科を受診することが大切です。特に白内障は、早期に発見し適切な治療を受けることで、視力を回復させることができます。
幕張久木元眼科は、白内障の正確な診断、日帰り手術の実施、乱視矯正レンズの豊富な経験、術後ケアの手厚さを大切にしている地域密着型の白内障治療クリニックです。
「最近視界がかすむ」「まぶしさが強くなった」「運転が不安になってきた」このような症状がある方は、一度受診をおすすめします。あなたの目の状態をしっかり確認し、最適な治療タイミングやレンズ選びを丁寧にご案内します。
見えにくさを我慢して生活する必要はありません。少しでも「おかしいな」と感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。あなたの生活が、もう一度明るくクリアに戻るように、私たちが寄り添い、しっかりサポートいたします。
著者情報
幕張久木元眼科 院長 久木元 延行

経歴
獨協医科大学 医学部医学科卒業
東京医科歯科大学病院 臨床研修医
東京医科歯科大学 眼科学講座 入局
東京都立広尾病院 眼科
東京医科歯科大学病院 眼科
東京都立多摩総合医療センター 眼科
東京医科歯科大学病院 眼科
– 白内障・屈折矯正外来 主任
– 糖尿病網膜症専門外来
– 医療安全管理リスクマネージャー
幕張久木元眼科開院
資格
日本眼科学会認定眼科専門医
水晶体嚢拡張リング認定医
難病指定医
ボトックス認定医(眼瞼痙攣、斜視)
光線力学療法認定医
所属学会
日本眼科学会
日本眼手術学会
日本白内障屈折矯正学会
日本網膜硝子体学会
日本糖尿病眼学会


