白内障手術のサイン7つ|見逃せない症状と適切な手術時期|幕張久木元眼科|千葉県千葉市の白内障手術、緑内障、糖尿病網膜症

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医療コラム

白内障手術のサイン7つ|見逃せない症状と適切な手術時期|幕張久木元眼科|千葉県千葉市の白内障手術、緑内障、糖尿病網膜症

白内障手術のサイン7つ|見逃せない症状と適切な手術時期

白内障とは?基本から理解する眼の病気

白内障は、目の中にある水晶体が白く濁ってしまう病気です。本来透明であるはずの水晶体が濁ることで、外からの光がうまく網膜に届かなくなり、様々な視覚症状を引き起こします。

カメラに例えると、レンズが曇ってしまった状態と考えるとわかりやすいでしょう。きれいな写真が撮れなくなるように、私たちの視界もぼやけたり、かすんだりしてしまうのです。

白内障は加齢によって誰にでも起こりうる病気で、80歳以上では100%の方が何らかの白内障所見を持っているとされています。50歳代でも約半数の方が初期の白内障を有しているのです。

白内障の主な原因は加齢ですが、他にも紫外線の長期曝露、喫煙、糖尿病、ステロイド長期使用、眼の外傷なども発症や進行に関わっています。特に糖尿病がある方は白内障の進行が早まる傾向があるため、定期的な眼科検診が重要です。

白内障は進行性の病気ですが、初期段階では自覚症状がほとんどないことが多いため、気づかないうちに進行していることがあります。定期的な眼科検診で早期発見することが大切です。

白内障手術が必要なサイン7つ

白内障は誰にでも起こりうる病気ですが、いつ手術を検討すべきなのでしょうか。以下に白内障手術を検討するべき7つのサインをご紹介します。

これらの症状が日常生活に支障をきたすようになったら、手術を検討するタイミングかもしれません。一つずつ詳しく見ていきましょう。

1. 視界のかすみやぼやけが気になる

白内障の最も一般的な症状は、視界全体がかすんだりぼやけたりすることです。まるで曇りガラスを通して世界を見ているような感覚になります。

初期の段階では、眼鏡やコンタクトレンズの度数を変更することで対応できることもありますが、白内障が進行すると、度数を変えても視界のかすみは改善しなくなります。

特に細かい文字を読むときや夜間の運転中に症状が顕著になることが多いです。新聞や本を読むのが困難になったり、テレビの字幕が読みづらくなったりすることもあります。

このような視界のかすみやぼやけが日常生活に支障をきたすようになったら、手術を検討するサインかもしれません。

2. 光がまぶしく感じる(羞明)

白内障が進行すると、光に対して異常にまぶしさを感じるようになります。これは水晶体の濁りによって光が乱反射するために起こる現象です。

特に夜間の運転中に対向車のヘッドライトや街灯がまぶしく感じたり、晴れた日の屋外でまぶしさを強く感じたりすることがあります。このまぶしさは、サングラスをかけても十分に軽減されないことが特徴です。

まぶしさのために夜間の運転に不安を感じるようになったり、外出を控えるようになったりした場合は、手術を検討する時期かもしれません。

3. 視力低下が進行している

白内障の進行に伴い、視力が徐々に低下していきます。初期段階では気づきにくいこともありますが、進行すると眼鏡やコンタクトレンズを使用しても視力が改善しなくなります。

定期的な視力検査で視力の変化を追跡することが重要です。視力低下が進行し、日常生活に支障が出始めたら、手術のタイミングを考慮すべきでしょう。

特に運転免許の更新時に視力検査で引っかかるようになった場合や、趣味や仕事に必要な細かい作業が困難になった場合は、手術を検討する重要なサインです。

視力低下は徐々に進行するため、自分では気づきにくいことがあります。周囲の人から「最近、目が見えにくそうにしている」と指摘されることもあるでしょう。

4. ものが二重に見える(複視)

白内障が進行すると、片目でものを見たときに二重に見える症状(単眼複視)が現れることがあります。これは水晶体の濁りが不均一になることで光の屈折が乱れるために起こります。

特に明暗の境界がはっきりしたものを見るときに二重に見えやすくなります。例えば、夜間に街灯や信号を見たときに光が二重に見えることがあります。

この症状は、両目で見ると脳が補正して気づきにくいこともありますが、片目で見ると明らかになることが多いです。日常生活で二重に見える症状が気になるようになったら、手術を検討するサインです。

5. 色の識別が難しくなる

白内障が進行すると、水晶体が黄色や茶色に変色することがあり、色の見え方に影響を与えます。特に青や紫などの寒色系の色が識別しにくくなり、全体的に黄色っぽく見えるようになることがあります。

色の識別が難しくなると、服のコーディネートが難しくなったり、信号の色の判別に時間がかかったりすることがあります。これは特に運転をする方にとっては安全上の問題にもなり得ます。

色の識別が難しくなり、日常生活に支障をきたすようになったら、手術を検討するタイミングかもしれません。手術後は色の見え方が改善し、鮮やかな色彩を取り戻せることが多いです。

「最近、色がくすんで見える」「以前より色の区別がつきにくくなった」と感じたら、眼科医に相談してみましょう。

6. 眼鏡やコンタクトレンズの度数が合わなくなる

白内障が進行すると、水晶体の屈折率が変化し、近視化が進むことがあります。そのため、頻繁に眼鏡やコンタクトレンズの度数を変更する必要が出てくることがあります。

初期の白内障では、むしろ一時的に老眼が改善したように感じる「老眼戻り」という現象が起こることもあります。しかし、これは白内障の進行によるものであり、一時的な現象に過ぎません。

短期間で何度も眼鏡の度数を変更する必要が出てきた場合や、新しい眼鏡を作っても視界がはっきりしない場合は、白内障が進行しているサインかもしれません。このような状況になったら、手術を検討する時期と言えるでしょう。

7. 他の眼疾患の検査や治療が困難になる

白内障が進行すると、眼底検査が困難になり、緑内障や糖尿病網膜症などの他の眼疾患の診断や治療が難しくなることがあります。

特に糖尿病や緑内障などの持病がある方は、これらの疾患の経過観察や治療のために、白内障の手術が必要になることがあります。

眼科医から「白内障のために眼底がよく見えない」と言われたり、「他の眼疾患の治療のために白内障手術を先に行った方がよい」とアドバイスされたりした場合は、手術を検討するべきタイミングです。

網膜や視神経の健康を守るためにも、適切なタイミングでの白内障手術が重要になることがあります。

白内障手術の適切な時期はいつ?

白内障手術を受けるべき「絶対的な時期」というものはありません。白内障は進行が遅い病気であり、急いで手術を受ける必要はないケースがほとんどです。

手術のタイミングは、症状が日常生活にどの程度影響しているかによって判断します。以前は白内障が「熟す」まで待つという考え方もありましたが、現在の手術技術の進歩により、より早い段階での手術も安全に行えるようになっています。

日常生活への影響を基準に考える

白内障手術の時期を決める最も重要な基準は、症状があなたの日常生活にどれだけ支障をきたしているかです。以下のような状況になったら、手術を検討するタイミングと言えるでしょう。

  • 運転中に視界のかすみや光のまぶしさを感じ、安全に運転できるか不安になった
  • 読書や細かい作業が困難になった
  • 趣味や仕事に必要な視力が確保できなくなった
  • 色の識別が難しくなり、日常生活に支障が出ている
  • 眼鏡やコンタクトレンズを使用しても十分な視力が得られなくなった

これらの症状が気になり始めたら、まずは眼科医に相談しましょう。医師と相談しながら、あなたの生活スタイルや価値観に合わせた最適な手術時期を決めることが大切です。

他の眼疾患との関係

糖尿病網膜症や緑内障などの他の眼疾患がある場合は、これらの疾患の管理のために白内障手術が必要になることがあります。白内障が進行すると眼底検査が困難になり、他の眼疾患の診断や治療が難しくなるためです。

このような場合は、視力低下の程度に関わらず、他の眼疾患の管理のために白内障手術を先に行うことがあります。眼科医と相談しながら、総合的な眼の健康を考慮した判断をすることが重要です。

白内障の進行度と他の眼疾患の状態を考慮して、最適な治療計画を立てましょう。

手術を先送りするリスク

白内障手術は自分のタイミングで選択できる手術ですが、あまりに長く先送りすると以下のようなリスクがあります。

  • 白内障が硬くなりすぎて手術が複雑になる可能性
  • 他の眼疾患の発見や治療が遅れるリスク
  • 転倒などの事故リスクの増加
  • 生活の質の低下が長期間続く

特に高齢の方は、視力低下によって転倒リスクが高まることもあります。安全な生活環境を維持するためにも、適切なタイミングでの手術を検討することが大切です。

あなたの生活の質を考慮して、無理に我慢せず、適切な時期に手術を検討しましょう。

最新の白内障手術について

白内障手術は医療技術の進歩により、より安全で効果的な治療となっています。現在の主流は「日帰り白内障手術」で、入院の必要がなく、短時間で終わる手術です。

手術の基本的な流れは、濁った水晶体を超音波で砕いて吸引除去し、代わりに人工の眼内レンズを挿入するというものです。手術時間は通常10〜30分程度で、局所麻酔で行われるため痛みはほとんどありません。

最新の手術方法と技術

現在の白内障手術は、2〜3mmの小さな切開で行われる「小切開白内障手術」が主流です。切開が小さいため、縫合が不要で、術後の回復も早いという利点があります。

また、水晶体を砕く方法も進化しており、従来の超音波乳化吸引術に加えて、より精密なレーザーを用いた「フェムトセカンドレーザー白内障手術」も選択肢の一つとなっています。

手術の安全性も向上しており、合併症のリスクは非常に低くなっています。適切な術前検査と経験豊富な医師による手術で、さらに安全性は高まります。

多様な眼内レンズの選択肢

白内障手術では、取り除いた水晶体の代わりに人工の眼内レンズを挿入します。現在では様々な種類の眼内レンズが開発されており、患者さんの生活スタイルや希望に合わせて選択することができます。

  • 単焦点眼内レンズ:一定の距離(遠方または近方)にピントを合わせるレンズ
  • 多焦点眼内レンズ:遠方と近方の両方にピントを合わせることができるレンズ
  • 乱視矯正眼内レンズ:乱視も同時に矯正できるレンズ

特に多焦点眼内レンズは、術後に眼鏡に頼る必要性を減らすことができるため、活動的な生活を送りたい方に人気があります。ただし、保険適用外となる場合が多く、追加費用が必要になることがあります。

眼内レンズの選択は、生活スタイルや価値観、予算などを考慮して、医師と相談しながら決めることが大切です。幕張久木元眼科では、患者さん一人ひとりの希望に合わせたオーダーメイドの医療を提供しています。

白内障手術後の生活と注意点

白内障手術は日帰りで行われることが多く、術後すぐに帰宅することができます。手術直後から視力の改善を実感できる方も多いですが、完全に回復するまでには個人差があります。

術後の経過は一般的に良好ですが、いくつかの注意点があります。適切なケアと定期的な通院で、より良い視力回復を目指しましょう。

術後の回復過程と注意点

白内障手術後の回復過程は以下のようになります:

  • 手術当日:目の保護のためにアイシールドを装着します。車の運転はできません。
  • 手術翌日:翌日の診察で問題がなければ、アイシールドは夜間のみの装着となります。
  • 術後1週間:激しい運動や重い物の持ち上げ、目をこするなどの行為は避けます。
  • 術後1ヶ月:通常の生活に戻れることが多いですが、医師の指示に従いましょう。

術後は定期的な点眼が必要です。炎症を抑える目薬や感染予防の目薬を、医師の指示通りに使用することが重要です。また、目に異常を感じた場合(痛み、充血、視力低下など)は、すぐに医師に相談してください。

術後の視力安定には個人差があります。すぐに視力が安定する方もいれば、数週間かけて徐々に改善する方もいます。焦らず、医師の指示に従って経過を見守りましょう。

術後の視力と眼鏡について

白内障手術後の視力は、挿入した眼内レンズの種類や術前の眼の状態によって異なります。単焦点眼内レンズを選択した場合は、特定の距離(遠方または近方)での視力は改善しますが、他の距離では眼鏡が必要になることがあります。

多焦点眼内レンズを選択した場合は、遠方と近方の両方の視力が改善し、眼鏡への依存度が低くなる可能性がありますが、完全に眼鏡が不要になるわけではありません。

術後の眼鏡処方は、視力が安定してから(通常は術後1〜3ヶ月)行われます。それまでは一時的な眼鏡で対応するか、術前の眼鏡を使用することになります。

長期的な眼の健康管理

白内障手術後も、定期的な眼科検診は重要です。術後に起こりうる合併症(後発白内障など)の早期発見や、他の眼疾患(緑内障、加齢黄斑変性など)の管理のためにも、定期的な検査が必要です。

特に後発白内障(眼内レンズの後ろの膜が濁る現象)は、術後数ヶ月から数年後に発生することがありますが、レーザー治療で簡単に改善できます。視力低下を感じたら、早めに眼科を受診しましょう。

また、紫外線から目を守るためのサングラスの着用や、バランスの良い食事、禁煙なども、長期的な眼の健康維持に役立ちます。

まとめ:白内障と上手に付き合うために

白内障は加齢とともに誰にでも起こりうる病気であり、80歳以上ではほぼ100%の方が何らかの白内障所見を持っています。しかし、現代の医療技術の進歩により、白内障は効果的に治療できる病気となっています。

白内障手術のタイミングは、症状が日常生活にどの程度影響しているかによって判断します。視界のかすみ、まぶしさ、視力低下、色の識別困難などの症状が生活に支障をきたすようになったら、手術を検討するタイミングと言えるでしょう。

手術は日帰りで行われることが多く、術後の回復も比較的早いです。適切な術後ケアと定期的な通院で、より良い視力回復を目指しましょう。

白内障の早期発見と適切な管理のためには、50歳を過ぎたら定期的な眼科検診を受けることをお勧めします。特に糖尿病や緑内障などの持病がある方は、より頻繁な検診が必要です。

幕張久木元眼科では、最新の設備と技術で、患者さん一人ひとりに合わせたオーダーメイドの白内障治療を提供しています。白内障でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

視界がクリアになることで、日常生活の質が大きく向上します。適切なタイミングでの白内障手術で、明るく快適な視生活を取り戻しましょう。

詳しい情報や診療予約については、幕張久木元眼科のウェブサイトをご覧いただくか、お電話でお問い合わせください。

著者情報

幕張久木元眼科 院長久木元 延行

獨協医科大学 医学部医学科卒業

東京医科歯科大学病院 臨床研修医

東京医科歯科大学 眼科学講座 入局

東京都立広尾病院 眼科

東京医科歯科大学病院 眼科

東京都立多摩総合医療センター 眼科

東京医科歯科大学病院 眼科

– 白內障 •屈折矯正外来 主任

-糖尿病網膜症專門外来

– 医療安全管理リスクマネージャー

幕張久木元眼科開院