白内障手術後に涙が止まらない原因と対処法|症状の特徴や治療法も解説|幕張久木元眼科|千葉県千葉市の白内障手術、緑内障、糖尿病網膜症

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医療コラム

白内障手術後に涙が止まらない原因と対処法|症状の特徴や治療法も解説|幕張久木元眼科|千葉県千葉市の白内障手術、緑内障、糖尿病網膜症

白内障手術後に涙が止まらない原因と対処法|症状の特徴や治療法も解説

白内障手術を受けたあと、涙が止まらず不安になる方は少なくありません。手術後の涙目は一時的な症状で自然に治まることもあれば、別の疾患が隠れている場合もあります。原因を正しく知り、適切な対処を行うことで、視界の不快感や生活への影響を軽減できるでしょう。

本記事では、白内障手術後に涙が出る原因や特徴、注意すべき症状、治療法やセルフケアまでを詳しく解説します。涙が止まらずお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

白内障手術後に涙が止まらないのはなぜ?

白内障の手術後に涙が止まらず不安を感じる方は多いものです。手術後の涙目は一時的に見られるケースもありますが、なかには長引いてしまう場合もあります。その背景には涙道や結膜の異常、眼表面の状態変化などが複雑に絡んでいます。原因によって治療法が異なるため、まずは考えられるメカニズムを理解しておくことが大切です。ここでは代表的な原因を順番に説明します。

涙の通り道が狭くなる「涙道狭窄」

涙道狭窄は、白内障手術後に涙がたまる原因として比較的よく見られます。涙は通常、目頭にある涙点から鼻にかけて伸びる涙道を通り、排出される仕組みです。

しかし、加齢や手術時の刺激、感染などで涙道が狭くなったり詰まったりすると、涙がスムーズに流れなくなり、あふれてしまうのです。涙道狭窄は、外見上は炎症が見えにくいことも多いため、見た目だけでは判断が難しいことがあります。

専門的な検査を受けることで、涙道のどの部分に問題があるのか確認し、ブジーという器具で広げたり、チューブを留置して通りを確保する治療が行われます。とくに片目だけが常に潤んでいる場合は涙道の異常が疑われるため、早めに眼科で相談しましょう。

ドライアイによる涙の増加

ドライアイは、白内障手術後に涙が増える原因として意外に知られていませんが、非常に多い症例です。涙が不足したり、涙の質が低下することで眼表面が乾きやすくなると、脳が「潤いが足りない」と感知し、過剰に涙を分泌します。

しかし、この涙は均一に広がらず、すぐにこぼれ落ちてしまうため、実際にはドライアイの一種なのです。白内障の手術後は一時的に角膜が過敏になり、涙の安定性が乱れやすい状態にあります。点眼薬や涙の蒸発を防ぐ環境作り、専用の眼鏡などでケアをすることで改善が見込めます。長引く場合は点眼の種類や頻度の見直しが必要になるため、症状に応じて適切な治療法を検討するのがよいでしょう。

結膜弛緩症が原因の場合

白内障手術後に涙が止まらない背景に、結膜弛緩症が潜んでいることもあります。白目の部分にある結膜が加齢や慢性的な摩擦によって弛んでしまい、涙の流れ道を物理的にせき止めてしまう疾患です。弛んだ結膜が涙点を覆うようになるため、涙が適切に排出されず、目にあふれる状態になります。

さらに異物感や赤み、目薬が流れにくいといった症状も伴うことが多いです。軽症なら炎症を抑える点眼で経過を見ますが、重症化した場合は手術で弛んだ部分を切除する必要があります。見た目ではなかなか分かりにくい疾患ですので、涙が長引く場合や異物感が強い場合は、結膜の状態を確認してもらうと安心です。

傷や炎症による一時的な刺激

手術後の涙は、一過性の炎症や眼表面の微細な傷が原因となることもあります。手術では小さな器具を挿入して水晶体を置換するため、角膜や結膜が軽いダメージを受け、炎症が起こるのです。炎症による刺激は涙の分泌を促し、一時的に涙が増えます。

通常は術後1週間から2週間程度で自然に治まることが多いものの、強い充血や痛みが続く場合は感染症や他の合併症が疑われます。処方された抗炎症薬や抗菌薬をしっかりと点眼し、状態が改善しない場合は必ず再診を受けることが重要です。軽視せず、適切なケアを行うことで回復が早まります。

白内障手術後に見られる涙目の症状と特徴

白内障の手術後に涙が増える現象には、いくつかのパターンがあります。術後すぐに見られる一過性のものもあれば、慢性的に続くもの、視界の違和感を伴うものなど、それぞれ症状の現れ方や感じ方に違いがあります。

原因を知るだけでなく、実際にどういった特徴の涙目が多いのかを知ることで、受診のタイミングや経過観察の目安がつけやすくなるでしょう。ここでは代表的な症状の特徴について詳しく解説します。

手術直後に見られる一時的な涙

白内障手術の直後は、眼球が一時的に刺激や炎症を受けるため、涙が増えることが一般的です。術中に角膜に触れることで細かな傷がつき、それに対する防御反応として涙が分泌されるのです。

通常、術後1日から2週間程度で自然に治まっていきます。軽い充血や異物感を伴うこともありますが、術後の正常な経過のひとつといえるでしょう。

ただし、強い痛みや大量の膿のような目やにを伴う場合は感染の可能性もあるため、すぐに眼科を受診することが大切です。経過観察の中で症状の強さや持続期間を記録しておくと、医師に伝えやすくなります。

慢性的に続く涙とそのリスク

術後1か月以上経っても涙が止まらず、慢性的に続いている場合は注意が必要です。涙道が狭窄していたり、結膜が弛んでいたりすると、涙が排出されずにあふれる状態が続きます。慢性化すると目の周囲がただれたり、皮膚炎を起こしたりするリスクも高まります。

また、涙によって視界がぼやけるため、外出時や運転時に不安を感じる方も少なくありません。自己判断で放置するのではなく、必ず眼科で涙道検査や結膜の診察を受け、適切な処置を受けるようにしましょう。慢性的な症状は放置すると悪化するケースもあるため、早めの対応が安心です。

見え方の違和感やまぶしさとの関連

涙が増えると、視界が滲んだり、まぶしさを強く感じたりする方もいます。とくに白内障手術後は、水晶体が透明な人工レンズに置き換えられるため、光の入り方が変化して強く感じやすくなります。涙が目の表面にたまり不均一に広がることで光が乱反射し、ぎらつきやぼやけ感が出やすくなるのです。

したがって、昼間の屋外や夜間の車のライトがまぶしく感じるといった訴えもよく聞かれます。サングラスや色付き眼鏡で症状が軽くなる場合もありますが、根本的には涙の量や質を安定させる治療が必要になります。見え方に不安がある場合は、必ず医師に相談して対策を検討しましょう。

まぶたの重さやゴロゴロ感も伴うケース

涙目の症状に加えて、まぶたが重い、目の奥がだるい、ゴロゴロとした異物感があると感じる方もいます。こうした症状はドライアイや結膜弛緩症、涙道の狭窄などが絡んでいることが多く、単に「手術の影響だから」と放置してしまうと悪化する恐れがあります。

とくに結膜弛緩症が進行していると、たるんだ結膜がまぶたの動きを邪魔し、重さや不快感が強まるのです。点眼治療や手術で改善が見込めることもあるため、目の疲労感や違和感が続く場合は眼科で詳しい検査を受けることをおすすめします。涙だけでなく、付随する症状にも目を向けることが重要です。

白内障手術後の涙目を軽くするための対策と治療法

白内障手術後の涙目は、適切な治療とケアを行うことで軽減できる場合がほとんどです。原因を見極めて適切に対応することで、症状の悪化を防ぎながら快適な視界を取り戻すことが期待できます。ここでは眼科での診断から日常生活での工夫まで、具体的な対策について詳しく解説していきます。

眼科での診断を受ける重要性

涙が出る原因は、涙道の詰まり、ドライアイ、結膜の弛みなどさまざまで、自己判断だけでは見極めが難しいのが現実です。したがって、まずは眼科で適切な検査と診断を受けることが欠かせません。

涙道の通りを確認する検査や、結膜の状態を観察することで、原因が特定されることが多いです。診断結果に基づいて治療法が決まるため、早期の受診が症状の悪化を防ぐ近道になります。

涙目が長期間続いて視界がぼやけたり、肌荒れが出てきた場合は、早めに専門医の判断を仰ぐよう心がけることが重要です。受診によって安心感も得られるでしょう。

点眼薬や涙道拡張の治療

原因がドライアイであれば、保湿成分を含むヒアルロン酸点眼や炎症を抑える抗炎症点眼が有効です。軽い場合はこれらの治療だけで症状が改善することも珍しくありません。涙道の狭窄が確認された場合には、ブジーという金属の器具で涙道を拡げる処置や、シリコンチューブを通して涙の通りを確保する治療が行われます。

これらの治療は入院の必要がなく、外来で数十分の短い時間で終わるため負担は少なめです。涙目の原因が何であれ、軽いうちに治療を始めることで回復が早くなる傾向があります。違和感が強まる前に適切な治療を受けるようにしましょう。

結膜弛緩症の手術について

結膜のたるみが原因で涙が溢れる場合は、点眼で炎症を抑えるだけでは不十分になるケースもあります。したがって、弛緩した結膜を切除する手術が選択肢に挙がるのです。手術は局所麻酔で行われ、入院の必要がないため体への負担も比較的少ないとされています

術後は一時的に異物感や軽い痛みが残る場合もありますが、通常は数日から1週間ほどで落ち着いていきます。涙がいつまでも止まらず、生活や視界に支障が出ている方は、一度医師と相談して手術の可能性についても検討してみると良いでしょう。状態を改善するための選択肢の一つです。

自宅でできるケアや生活の工夫

日々の生活環境を見直すだけでも、涙目の症状を和らげる効果が期待できます。室内の湿度を保つために加湿器を使う、風の強い日は保護メガネを着用するなどが効果的です。パソコン作業や読書など、長時間目を酷使する場面では、適度に休憩を入れてまばたきを意識することも大切です。

また、目をこすったり不潔な手で触れると炎症が悪化しやすいため注意が必要です。規則正しい生活と適切なケアを続けることで、治療の効果をより引き出しやすくなります。医師の指示に従いながら、日常の習慣も見直してみましょう。

白内障手術後の涙目は放っておいても大丈夫?注意が必要なケース

白内障手術の後、涙が出る症状は一時的で自然に治まる場合が多い一方で、深刻な疾患のサインである可能性も否定できません。放置しても良い場合と早急に医療機関を受診すべき場合の見極めが重要です。

ここでは、具体的にどのようなケースが問題で、どう判断すればよいのかを丁寧に解説します。不安を感じている方はぜひ参考にしてみてください。

自然に治る場合とそうでない場合の見分け方

白内障手術後に涙が出るのは、術後の軽度な炎症や組織の回復過程で起こる反応であることが多く、数日から2週間ほどで徐々に収まる傾向があります。充血や軽い異物感を伴う程度で、症状が日ごとに和らいでいく場合は自然な経過と考えて差し支えありません。

しかし、術後1か月以上経っても改善しない、むしろ症状が強まるといった場合は別の疾患が関わっている可能性が高いです。涙の量が増すと同時に、視界がぼやけたり皮膚のかぶれが出ている場合は、自己判断で放置するのは避け、早めに眼科を受診して医師に相談することが大切です。適切なタイミングでの診察が悪化防止につながります。

すぐに受診が必要なサイン

涙目と併せて、強い痛み、視力の急激な低下、黄色や緑色のドロっとした目やにの大量発生、まぶたが大きく腫れ上がるなどの症状が現れた場合は、感染症や重篤な炎症が進行しているサインです。症状がある場合は、できる限り早急に医師の診察を受ける必要があります。

とくに術後1週間以内でこれらの症状が出る場合、感染性眼内炎などの重大な疾患が疑われることがあり、早期に適切な処置を行うことで視力障害などの深刻な合併症を防ぐことができます。強い痛みや見え方の変化は身体からの危険信号ですので、自己判断は避け、迷わず受診を決断してください。速やかな行動が重要です。

後発白内障との違い

白内障手術から数か月以上経過してから視界がかすむ症状が現れる場合、後発白内障が関係している可能性があります。後発白内障は、眼内レンズを支える水晶体の袋が濁ってしまう現象であり、涙が増える直接的な原因ではありませんが、視界が不安定になることで涙が増えたように感じる方もいます。

後発白内障はレーザー治療で比較的簡単に改善できるため、視界の濁りや光のにじみなどの自覚症状が出た場合は、無理に我慢することなく医師に相談するのが良いでしょう。涙目と視界の不調が重なる場合には、後発白内障の有無も念頭に置いておくと判断がしやすくなります。

定期検診で確認するポイント

白内障手術後の経過観察として行う定期検診は、涙目の原因を早期に見つけるための大切な機会です。診察の際には、視力や眼圧の測定だけでなく、涙道の状態や結膜のたるみなども詳しく確認してもらえます。軽度の涙目であっても、検診時に相談しておくことで不安が解消され、必要に応じて早めの治療が可能になります。

検診の際は、いつからどのような症状が出ているのか、他に気になる点があるかを具体的に伝えると、より適切なアドバイスを受けられるでしょう。小さな変化を軽視せず、定期的な診察を受ける習慣が目の健康維持につながります。

白内障手術後の涙目についてよくある質問と答え

白内障手術を受けたあとに涙が出やすくなり、不安に感じる方は少なくありません。多くの患者さんから寄せられる疑問には共通するものも多いため、代表的な質問とその答えをまとめました。気になることがあれば、ぜひ参考にしていただき、必要であれば医師へ相談するようにしましょう。

どのくらいで涙は治まるのでしょうか

白内障手術後の涙目は、軽いものであればおおむね1週間から2週間程度で自然に落ち着いていくケースが多いです。手術によって眼球に生じた微細な傷や炎症が原因となり、一時的に涙の分泌が増えている状態だからです。

しかし、1か月以上経過しても症状が改善しない場合や、症状が悪化している場合は、涙道狭窄や結膜弛緩症といった別の疾患が隠れている可能性があります。治まる時期には個人差があるため、目安として2週間を過ぎても不安が残るようなら、医師の診察を受けておくと安心です。早期に対応することで症状が軽いうちに改善されることが期待できます。

涙が出る以外に視界がかすむのは問題ですか

涙が増えることで視界がかすむのは、涙が均一に広がらず不安定になるために起こる現象です。この場合は軽度のドライアイや涙道の異常が疑われることが多いです。

ただし、視界のかすみが日に日に強くなる場合や、まぶしさや光がにじむといった症状が伴う場合は、後発白内障や感染性の疾患が隠れている可能性もあります。したがって、視界の変化が長引いたり、急激に悪化する場合には、すぐに医師の診察を受けて原因を確認してもらうことが重要です。涙以外の症状もしっかりと伝えることが、適切な治療につながります。

サングラスや色付き眼鏡は有効ですか

白内障手術後は、人工レンズを入れた影響で光の量が増え、まぶしさを感じやすくなる傾向があります。涙目によって光が乱反射しやすい状態では、サングラスや色付き眼鏡を使用することでまぶしさが軽減され、快適な視界を保ちやすくなります。また、屋外での紫外線から目を守るという意味でも有効な手段です。

ただし、根本的な治療ではないため、長引く涙目や視界の違和感が続く場合は必ず眼科で原因を確認するようにしてください。症状の改善が見込める治療と併用しながら、日常生活の補助として取り入れると良いでしょう。

両目で症状が異なるのは心配でしょうか

白内障手術を両目で受けた場合、左右で回復のスピードや症状の強さに差が出ることは珍しくありません。個々の目の状態や手術時の影響の違いが関係しているため、数週間程度は左右で涙の量や違和感が異なる場合もあります。

しかし、片目だけの症状が顕著に悪化したり、長期間改善が見られない場合は、涙道の異常や他の疾患が関わっている可能性がありますので、医師の診察を受けて確認するようにしましょう。両目の状態を比較することも重要ですが、心配が残る場合は自己判断せずに相談することが大切です。

まとめ|白内障手術は幕張久木元眼科へご相談ください

白内障手術後に涙が止まらない症状は、手術直後の一時的なものから、涙道の狭窄やドライアイ、結膜弛緩症といった疾患まで、さまざまな原因が考えられます。軽度のものは自然に治るケースもありますが、慢性的に続く場合や強い痛み・視力の低下を伴う場合は、早めに眼科での診察を受けることが重要です。原因に応じた治療を行うことで、症状が改善し快適な視界を取り戻すことができるでしょう。

千葉市美浜区の幕張久木元眼科では、白内障手術を専門的に行っており、術後の経過管理や涙目の診療にも力を入れています。院内はバリアフリー設計で車椅子の方も安心して受診でき、土日祝日も診療に対応している点も特徴です。

超音波乳化吸引術や眼内レンズ挿入術といった日帰り手術に加え、選定療養や自由診療にも対応し、患者さんの生活スタイルに合わせたご提案をしています。JR海浜幕張駅から徒歩圏内のイオンモール幕張新都心内という便利な立地で、駐車場も完備されています。

白内障手術に関する不安や涙目の悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。丁寧な説明と安心のサポートでお迎えします。