白内障手術で保険適用外を選ぶメリットとは|幕張久木元眼科|千葉県千葉市の白内障手術、緑内障、糖尿病網膜症

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医療コラム

白内障手術で保険適用外を選ぶメリットとは|幕張久木元眼科|千葉県千葉市の白内障手術、緑内障、糖尿病網膜症

白内障手術で保険適用外を選ぶメリットとは

白内障手術における保険適用と自由診療の違い

白内障は加齢に伴って水晶体が濁る病気で、80代以上ではほとんどの方が発症するとされています。視力低下や眩しさを感じる、物がぼやけて見えるといった症状が現れ、日常生活に支障をきたすようになります。

白内障の治療法は手術しかありません。点眼薬による治療もありますが、これは進行を遅らせるだけで、濁った水晶体を元に戻すことはできないのです。

白内障手術では、濁った水晶体を取り除き、人工の眼内レンズを挿入します。この手術自体は保険適用となりますが、使用する眼内レンズによって保険適用と保険適用外(自由診療)に分かれます。

保険適用の白内障手術では「単焦点眼内レンズ」が使用されます。これは一点(遠方か近方)にしか焦点が合わないレンズです。一方、保険適用外では「多焦点眼内レンズ」や「乱視矯正レンズ(トーリックレンズ)」など、より高機能なレンズを選択できます。

では、なぜ保険適用外の白内障手術を選ぶ方がいるのでしょうか?保険適用外を選ぶメリットについて、眼科専門医の視点から詳しく解説します。

多焦点眼内レンズで実現する「メガネなし生活」

保険適用外の白内障手術で最も注目されているのが「多焦点眼内レンズ」です。このレンズの最大の特徴は、遠くも近くも見えるという点にあります。

通常の単焦点レンズでは、例えば遠くに焦点を合わせると近くは見えにくくなり、老眼鏡が必要になります。逆に近くに焦点を合わせると、遠くを見るときに眼鏡が必要です。

多焦点眼内レンズは、複数の距離にピントを合わせることができるため、術後の眼鏡依存度を大幅に軽減できるのです。

日常生活では、スマートフォンを見たり、料理をしたり、テレビを見たりと、様々な距離での視力が必要です。多焦点眼内レンズなら、これらの活動をメガネなしで行える可能性が高まります。

私が東京医科歯科大学病院で白内障・屈折矯正外来の主任を務めていた経験から言えることですが、多焦点眼内レンズを選択された患者さんの多くは、術後の生活の質の向上に満足されています。

「手元の新聞が読めるようになった」「趣味の裁縫が再開できた」「メガネを探す手間がなくなった」など、日常の小さな喜びを取り戻された方々を数多く見てきました。

あなたは毎日どのくらいメガネを探していますか?

多焦点眼内レンズには、2焦点、3焦点、5焦点など様々な種類があり、患者さんのライフスタイルに合わせて選択できます。例えば、読書が好きな方は近距離視力を重視したレンズ、ゴルフなど屋外活動が多い方は中間~遠方視力を重視したレンズなど、生活スタイルに合わせた選択が可能です。

乱視矯正レンズ(トーリックレンズ)で視界をクリアに

乱視のある方にとって、白内障手術で保険適用外を選ぶもう一つの大きなメリットが「乱視矯正眼内レンズ(トーリックレンズ)」です。

乱視とは、角膜の形状がラグビーボールのようにゆがんでいる状態で、光が網膜上の一点に正確に集まらず、物体がぼやけたり歪んだりして見える症状です。

通常の単焦点レンズでは乱視を矯正できないため、手術後も乱視が残り、メガネが必要になることが多いのです。

トーリックレンズは、レンズ自体に乱視矯正機能が組み込まれており、白内障と乱視を同時に治療できます。これにより、術後の視力の質が大幅に向上し、メガネへの依存度も軽減できるのです。

私の臨床経験では、特に夜間の運転時に光がにじんで見えるという訴えが多い乱視の患者さんが、トーリックレンズ挿入後に「信号や街灯がくっきり見えるようになった」と喜ばれることが多いです。

乱視の程度が強い方ほど、トーリックレンズによる効果は顕著です。

白内障手術のとき、乱視矯正をしない手はないのです。

レーザー白内障手術がもたらす精度と安全性

保険適用外の白内障手術のもう一つの選択肢として、「レーザー白内障手術」があります。従来の手術(マニュアル手術)と比較して、より高精度で安全性の高い手術が可能になります。

レーザー白内障手術では、手術の重要なステップである前嚢切開(水晶体の袋の前面を切る工程)と水晶体分割をレーザーで行います。これらの工程は従来、医師が手作業で行っていましたが、レーザーを使用することで、より正確で均一な処置が可能になりました。

レーザー白内障手術の主なメリットは以下の通りです:

  • 前嚢切開が正確で均一になり、眼内レンズの位置がより安定する
  • 水晶体分割が効率的に行えるため、超音波エネルギーの使用量が減少し、角膜へのダメージが軽減される
  • 医師の技量に左右されにくく、安定した手術結果が期待できる
  • 合併症のリスクが低減される

特に多焦点眼内レンズを選択する場合、レンズの性能を最大限に引き出すためには、レンズの位置や傾きが重要になります。レーザー手術の高い精度は、多焦点レンズの効果を最大化するのに役立ちます。

私が経験した症例では、硬い白内障や水晶体を支える靭帯(チン小帯)が弱い難症例でも、レーザー手術によって安全に手術を完遂できたケースが多くあります。

手術の安全性を最優先に考える方には、レーザー白内障手術をお勧めしています。

保険適用外白内障手術の費用と選び方

保険適用外の白内障手術を検討する際に、気になるのは費用ではないでしょうか。一般的な費用相場は以下の通りです:

  • 多焦点眼内レンズ:片眼あたり30万円~50万円程度
  • トーリックレンズ(乱視矯正):片眼あたり15万円~30万円程度
  • レーザー白内障手術:片眼あたり20万円~30万円程度

これらの費用は医療機関によって異なりますので、事前に確認することをお勧めします。また、多焦点+トーリック+レーザーなど、複数の選択肢を組み合わせることも可能です。

費用は確かに高額ですが、長期的な視点で考えることが大切です。

例えば、多焦点眼内レンズを選択した場合、術後にメガネを作り直す頻度や枚数が減少します。一般的な遠近両用メガネは3~5万円程度で、数年ごとに作り直すことを考えると、長い目で見れば費用対効果は良いかもしれません。

また、メガネなしで生活できる快適さや行動の自由度を考慮すると、QOL(生活の質)の向上という点でも大きなメリットがあります。

私は患者さんに「白内障手術は一生に一度の投資」とお伝えしています。

保険適用外レンズの選択肢と適応条件

保険適用外の眼内レンズには様々な種類があり、それぞれに特徴があります。主な種類と特徴は以下の通りです:

多焦点眼内レンズの種類

  • 2焦点眼内レンズ:遠方と近方の2点にピントが合う
  • 3焦点眼内レンズ:遠方・中間・近方の3点にピントが合う
  • 5焦点眼内レンズ:より広い範囲で連続的に見える
  • 焦点深度拡張型(EDOF)レンズ:特に中間距離の見え方が自然

また、多焦点レンズには「回折型」と「屈折型」があり、それぞれ光の屈折原理が異なります。回折型は同心円状の溝でピントを分散させ、屈折型はレンズの屈折率の違いでピントを分散させます。

しかし、多焦点眼内レンズが全ての方に適しているわけではありません。以下のような条件がある場合は慎重な検討が必要です:

  • 網膜疾患(加齢黄斑変性、糖尿病網膜症など)がある
  • 緑内障が進行している
  • 角膜に異常がある
  • 強い不正乱視がある
  • 暗い場所での運転が多い(ハロー・グレアの影響を受けやすい)

私の臨床経験では、多焦点レンズ特有の現象として、夜間に光源の周りにハロー(光輪)やグレア(まぶしさ)を感じる方がいらっしゃいます。多くの場合、時間の経過とともに脳が慣れて気にならなくなりますが、個人差があります。

レンズ選択は、視力だけでなく、患者さんのライフスタイルや価値観、性格なども考慮して総合的に判断することが重要です。

当院での白内障手術の特徴と実績

幕張久木元眼科では、患者さん一人ひとりのニーズに合わせたオーダーメイドの白内障手術を提供しています。私は東京医科歯科大学病院で白内障・屈折矯正外来の主任を務めた経験を活かし、最新の技術と知識で手術を行っています。

当院の白内障手術の特徴は以下の通りです:

  • 多様な眼内レンズの取り扱い(多焦点、トーリック、EDOF等)
  • 術前検査の徹底と丁寧な説明
  • 日帰り手術で身体的・時間的負担を軽減
  • 術後のフォローアップ体制の充実

特に術前の検査と説明には時間をかけています。眼の状態を詳細に検査し、患者さんのライフスタイルや希望をしっかりと伺った上で、最適なレンズを提案しています。

「高度医療をあたたかく提供する」「自分が受けたい眼科診療」という理念のもと、技術的な面だけでなく、患者さんの不安や疑問にも丁寧に対応することを心がけています。

白内障手術は怖いと思われる方も多いですが、実際は10~30分程度で終わる安全な手術です。当院では、イオンモール内という利便性の高い立地で、土日祝日も診療しており、お仕事で忙しい方でも受診しやすい環境を整えています。

まとめ:あなたに合った白内障手術の選び方

手術の様子

白内障手術で保険適用外を選ぶメリットをまとめると、以下のようになります:

  • 多焦点眼内レンズによる「メガネなし生活」の実現
  • 乱視矯正レンズによる視界のクリア化
  • レーザー手術による精度と安全性の向上
  • 長期的な視点での費用対効果とQOL向上

しかし、保険適用外の選択肢が全ての方に適しているわけではありません。眼の状態、生活スタイル、価値観、費用面など、様々な要素を総合的に考慮する必要があります。

白内障手術は一生に一度の大切な選択です。後悔のない選択をするためにも、信頼できる眼科医とじっくり相談することをお勧めします。

幕張久木元眼科では、患者さんの希望をよく聞き、一人ひとりに合わせた最適な白内障治療を提供しています。白内障でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

詳しい情報や予約については、幕張久木元眼科の公式サイトをご覧いただくか、お電話でお問い合わせください。あなたの大切な目の健康をサポートいたします。